じてんしゃ屋フレーシュの藤田です。
いつも当店をご利用いただきありがとうございます。
突然ですが、手組みホイール組んでみようと思います。
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◆目次
1.「手組みホイール」とは
2.「手組みホイール」組む、って急にどうしたの?
3.第1回・要件定義/基本設計~藤田が求めるホイールとは~
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まずは「手組みホイール」とは何なのか?から簡単にお話します。
知っている方は飛ばしてください。
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1.「手組みホイール」とは
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ホイールとは、御存知の通り自転車にくっついている車輪のことです。
このホイール。自転車の性能や乗り味を大きく変える要因ひとつで、替えるとフレームの次くらいに性能差を体感できます。
それだけ大きなファクターなため価格も比較的高価で、前後輪のセットで3万円~、人気のある価格帯は20万円台。
高いものでは前後輪で90万なんて物もあります。
そんなホイールですが、大きく2つに分けることができます。
ひとつは「完組ホイール」。
もうひとつが「手組みホイール」です。
カタログでこんな風に販売されているのは完組ホイール。

これは一般車(ママチャリとか)用ですが、一種の手組みホイール。

ホイールは大まかにバラバラにしてみると、
・ハブ
・スポーク
・リム
・ニップル
の4つの部品で構成されています。
ハブはホイールの中心、軸の部分。

スポークはハブから放射状に伸びている針金のこと。

リムはホイールの外縁部の輪っか。

ニップルはリムとスポークを固定する小さな部品。

直訳すると「乳首」(nipple)。
となっています。
そして、これらの部品にはそれぞれに役割があり、その性能やそれぞれのバランスでホイールの性能が変わってきます。
◆そんなホイールを専門に扱うホイールメーカーが、それらの構成部品をトータルで設計し狙った性能を出すのが→「完組ホイール」
(例:MAVIC、FULCRUM、DTswiss、Lightweight、シマノ、Campagnoloなど)
◆それぞれの構成部品を好きなように選び、乗り手に合わせた性能を出すのが→「手組みホイール」
というわけです。
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2.「手組みホイール」組む、って急にどうしたの?
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そんな手組みホイールを藤田はそれなりに組んできました。
自転車屋さんになるための「自転車安全整備士」や「自転車技士」の試験でもホイールを制限時間内にバラして、元通りにする実技試験があります。
東京の自転車屋に努めていたときは、某大手自転車メーカーの補修用ホイールを私がお手伝いで組むこともちょくちょくありました。
当店で手組みホイールをご用命いただくことも極稀にありました。
しかし…
実は店主、自分で手組みしたホイールを《自分で使った経験が無い》のです💦
ぐぅ、恥ずかしい><
これまでの自転車歴でその経験がないのは流石に恥ずかしすぎる!
そしてなんか手組みホイール流行の兆しを感じる!
ということで、勉強のために手組みホイール、組んでいきたいと思います。
んでもって折角なのでブログのネタにします。
ホイールに悩むお客様、手組みホイールにご興味のあるお客様の参考になれば幸いです。
もちろん組み上げたホイールはインプレもしますのでお楽しみに!
手頃な価格帯の(完組)カーボンホイール在庫ございます♪


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3.第1回・要件定義/基本設計~藤田が求めるホイールとは~
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前置きがすっかり長くなってしまいましたが、本題に入っていきましょう。
自転車屋になる前はシステムインテグレーターの会社でSEとして働いていたので(モノになる前にあっという間に辞めてしまったが。)それにならった手順でホイールを組んでいきたいと思います。
お客様の手組みホイールを組む際も同様の流れで進めております。
今回は第1回目ということで、ヒアリング、要件定義、基本設計まで行っていきたいと思います。
ではヒアリング。
今回藤田がホイールに求めるモノをざっくりと書き出してみましょう。
《ヒアリング》
①主な使用は平地メインのロングライド
②ちょっとした丘や登り坂を気持ちよく走りたい
③田舎道なのでストップアンドゴーは少ない
④今使用しているホイールよりもう少し加速にパキッと感が欲しい
⑤手組みホイールの勉強になる部品構成
⑥手組みホイールだからこそ使用できる部品を使う
⑦見た目で手組みホイールとひと目で分かるルックス
⑧特殊な組み方はせず、難易度は高くしすぎない
⑨お客様に提案できる高価すぎない部品構成
⑩体重は62kg前後
⑪ペダリングは高回転型
⑫FTPは…140Wくらい(しょぼい…)
こんな所です。
目指すべきホイール像がぼんやり見えてきたので、それを実現するためホイールに求められる要件を具体化してみます。
これが要件定義でしょうか?合ってますか?
《要件定義?》
・重量は重すぎず軽すぎず、慣性が働いて楽に走れるホイール
・自転車を振ったときに気持ち良くなるよう横剛性は硬め?
・疲れが出にくいよう縦剛性は硬くしすぎない
・タイヤで乗り心地の良さを出せるようチューブレス対応で太めのタイヤにも対応できるようにする
・構成部品はハブを除き一般的な物で
・スポークの色を2色以上使う
・価格が高くなりすぎるためカーボンリムは非採用
それでは上記要件を達成できそうな部品をざっくり選定してみます。
これが基本設計になるでしょうか?基本情報技術者試験には合格しましたが、何が要件定義で何が基本設計なのかもう忘れてしまいました😭
もう情報技術者としての知識は失われました。

《基本設計?》
◆ハブ…特徴のあるハブ
◇スポーク…軽量で剛性のあるもの
⇒重量軽減と軽快感を出すため
◆リム…アルミリムでリムハイトは高すぎないもの
⇒今回はエアロ効果はマストではない上、費用を軽減したいため
◇ニップル…アルミニップル
⇒軽量さとカラーバリエーションの豊富さから
◆スポークパターン・スポーク長、配色等について
⇒詳細設計で検討
次回以降はこの基本設計に基づき詳細な部品構成と組み上げ方を煮詰めていきたいと思います。(詳細設計)
部品の手配に時間がかかるので、完成にはまだ時間がかかりますが、不定期で知り得た知識や情報を連載していきたいと思いますので今後もお楽しみに♪
じてんしゃ屋フレーシュ
藤田
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