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じてんしゃ屋フレーシュのブログ

栃木県矢板市から自転車の楽しさをお伝えしたい!県北地域を中心に活動するそんな自転車屋のブログです。

【解説】ディスクブレーキローターのあれこれ【ロードバイク向け】

こんにちは。
じてんしゃ屋フレーシュの藤田です。

突然ですが、皆さんはディスクブレーキのディスクローターは何をお使いですか?
買った時に付いてきた物をそのまま使っている方も多いかと思います。

ディスクローターは消耗品です。
そこまで消耗が早いパーツでは無いですが、レースに参加されている方はどうしても消耗が早くなります。雨の中を走ることがある方も。
もう交換時期が来ているかも?

シマノはディスクローターの厚みが1.5mm以下では使用しないよう案内しています。(元の厚みは1.8mm前後)

今回、店主藤田が考える理想的なディスクローターをご紹介しますのでぜひ交換する際の参考になればと思います。

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当店では各種ディスクローターの在庫及び取り扱いがございます。
お取り寄せの場合でも最短翌日~1週間程度でお取り寄せできます。
皆様のご来店・ご利用をお待ちしております。
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【店主藤田流・ディスクローター解剖&解説】
タイトル

◆1.ディスクローターとは

最近主流になった「ディスクブレーキ」を採用する自転車に付いているパーツで、ブレーキをかけるのに必須のパーツです。
車輪の中心部分に付いている円盤がそれです。
このパーツを自転車に取り付けてあるブレーキキャリパーで掴む事でブレーキをかけます。

車種やモデルによってディスクローターの直径に違いがあります。
ロードバイクだと前輪には160mm、後輪には160mmもしくは140mmのディスクローターを取り付けます。
MTBだともっと大きく、180mm以上のディスクローターを取り付けることがあります。

また、ディスクローターの車輪への固定方法も種類があり、「センターロック方式」と「6穴方式」が一般的です。
6穴は「ろっけつ」と呼びます。


◆2.ディスクローターの解剖

解剖と仰々しく書きますが、至って単純な構造で、
①アウターローター
②インナーローター
の2つの部品で構成されています。

もっと細かく分けようと思うとそれらを2つを接合するピンやネジなどあるかとは思いますが、今回は省きます。
(モーターバイクだとフローティングピンなどあるようですが、今のところ自転車で動くピンを見たことはありません。)

①アウターローター
外側の銀色の部分です。ここを自転車の車体に取り付けてあるブレーキキャリパーで掴んで減速します。
だいたいどのメーカーもステンレスで出来ています。
シマノはステンレスとアルミのサンドイッチ構造をしています。
消耗するのは主にこの部分で、各社「◯◯mm以下になったら交換するように」と注意喚起しています。
メーカーごとに使用限界は違っています。

<追記>
・ワイドタイプとナロータイプがあります。ブレーキパッドにもワイド/ナローの違いがあります。ロードバイクのブレーキパッドはナロータイプが基本なので、今回は割愛します。
・ブレーキパッドには「メタル」と「レジン」の2種類があります。それに合わせてディスクローターも適正な物を選ぶ必要があります。

②インナーローター
こちらは反対に内側の部分。ディスクローター全体を車輪と固定する部分です。
6穴固定の場合、インナーローターが省かれ、アウターローターを直接車輪に固定することが一般的です。
素材はスチールやアルミで出来ていることが多いです。


◆3.ディスクローターの違い

どれも同じように見えるディスクローターですが、よく見てみると結構違います。
形状はもちろんですが素材も違います。
各社、放熱性や耐摩耗性、整備性の向上、軽量化をすべく工夫しています。

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◆4.ディスクローターの解説

※今回は「ロードバイク」向けの解説とさせていただきます。

では今回手元にあった在庫と所有品について詳しく見ていきたいと思うのですが、
先に結論。

店主が選ぶロードバイク向け理想のディスクローターは

「SRAM CenterLine XR」

だと思います。(2024.1.10現在)
詳しく見てみましょう。


▶SRAM Centerline XR
 [①アウターローター]ステンレス
 [②インナーローター]アルミ
 [実測重量(160mm)]129g
 [価格]高め

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このディスクローターはアウターがステンレス、インナーがアルミで出来ています。
この構成は様々なメーカーから販売されている高性能ディスクローターでは一般的な構成ですが、使い方(設計)が上手だと店主は思います。

ディスクローターはブレーキをかける際どうしても熱が発生します。速度(運動エネルギー)を熱に変換することでブレーキがかかる(減速する)ためです。
しかしブレーキシステムに熱が溜まるとベーパーロック現象やフェード現象などブレーキが効かなくなる原因になります。

そこで各社どのように溜まった熱を発散するか…放熱性について工夫をするのですが、
このSRAMのディスクローターはアウターローターで発生・溜まった熱をインナーローターのアルミ部分に移動させて発散させます。
ステンレスよりはアルミの方が熱伝導率が高く、溜まった熱を効率よく発散できます。
インナーローターが羽のような形状で、他社のディスクローターよりも黒い部分の面積が大きいのは放熱する部分を増やすためです。
アルミは軽量で、加工性も良く、比較的安価な材料ですのでとても理にかなっています。

IMG_5633.jpg

そして熱を効率よくアルミ製インナーローターに伝えるため、アウターローターとインナーローターの接合部が他社より多く設けられている所がこのディスクローターの最も大きな特徴の一つです。
写真を見ていただくと分かるかと思いますが、他社のアウターローターとインナーローターがくっついている箇所が4~6箇所なのに対して、このSRAM Centerlineは7箇所あります。
さらに、その接合部分がかなりローターの外側に寄っています。言い換えるとアウターローターの円盤部分の幅が狭いです。
こうすることによって、他社より熱の通り道を多く確保するとともに、熱が短い移動で放熱されやすいインナーローターに移動することができます。

IMG_0366.jpg

さらにさらに、この構造によってアウターローターの剛性が向上します。頑丈さが向上するとも言えます。
ディスクローターは使用すると様々な要因で変形し歪みます。
歪みが出ると車体側のブレーキキャリパー(パッド)と接触し、音が出る原因になったり、ブレーキがかかりっぱなしになる原因になります。本当に酷い場合は車輪が回らなくなります。
ディスクローターの歪みを修正する工具もあります。歪みはアウターローターから伸びる足が僅かに反るなど変形することで発生します。
この工具でアウターローターを挟み、アウターから伸びる足(熱の通り道)の歪みを修正します。
しかし、このCenterline XRはアウターローターから伸びる足が短く、固定箇所も多いため他社と比較して変形する部分も変形する量も少ないです。
そのため歪みの量も少なく済みますし、音鳴きやブレーキかかりっぱなしなどのトラブルを防ぐことができます。

その他にもアウターローターの縁の処理がキレイでバリも無く、いつまでも触っていたくなるくらいサラサラ滑らかです。
落車の際などにアウターローターに体が接触してしまう場合も安心です。

そして、何よりカッコいい見た目してます。
自転車はやはりカッコいい気に入った物に乗りたいですよね♪

他社と比較して値は張りますがこれだけの性能です。妥当でしょう。

最近までシマノのブレーキキャリパーとは干渉するのでは無いかと思っていましたが、問題なく使用できそうなので、
上記理由から店主はこの「SRAM Cnterline XR」をオススメ致します。

[こんな人におすすめ]
軽めで/とにかく良い、ディスクローターをお求めの方


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ここからはその他メーカーの製品を簡単にご紹介します。
CenterlineXRとの違いもご確認いただければと思います。

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▶SHIMANO SM-RT900
 [①アウターローター]ステンレス+アルミ
 [②インナーローター]アルミ
 [実測重量(160mm)]108g
 [価格]ちょい高め

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※現在「RT-CL900」がロードバイク向けハイエンドモデルですが、こちらのディスクローターも問題無くご使用いただけます。

先述のCenterlineXRがインナーローターで放熱する設計でしたが、こちらは反対にアウターローターで放熱する設計です。

SHIMANO製のディスクローターのミドルグレードから上のモデルは、アウターローターがステンレスでアルミを挟み込む構造になっています。
さらに挟み込まれたアルミは内側でフィン形状ではみ出すように作られており、アウターローターで発熱と放熱を完結するような造りになっています。
これによりアウターローターの軽量化が出来るとともに、インナーローターを小型化することができ軽量で横風の抜けが良くなっています。

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全く違った設計思想で面白いですね。

ただ、SHIMANOはアウターローターとインナーローターの接合点が4点と少なく、アルミとのサンドイッチ構造のためアウターローターが柔らかいため歪みが出やすいです。
アウターローターの縁もサンドイッチしているせいかどうしてもザラザラしておりバリっぽく感じてしまいます。
放熱性は高いかもしれませんが、ちょっとトラブルが多い印象です。

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ちなみにDURA-ACEグレードとULTEGRAグレードとの違いは放熱フィンに黒い放熱塗装がされているかいないかの違いになります。

[こんな人におすすめ]
比較的安価に/軽量な/入手性の良い、ディスクローターをお求めの方

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▶KCNC CENTERLOCK DISC ROTOR
 [①アウターローター]ステンレス
 [②インナーローター]アルミ
 [実測重量(160mm)]91g
 [価格]ちょい高め

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トラス構造みたいな見た目が特徴で、とにかく軽量です。
アウターローターも細かく肉抜きされており放熱性も良さそうです。
こちらのディスクローターはとにかく軽く・かっこよくに焦点を合わせているのであからさまに「ここで冷やそう!」という部分は見受けられません。
残念ながらプロレベルの過酷な環境でのブレーキでローターが割れてしまうという話も聞きます。
サイクリングやヒルクライムレースなど下りはゆっくり下れるシチュエーションでの使用をオススメします。
最も軽量なディスクローターの一つなのでヒルクライムレースの決戦用としては大変心強いアイテムです。

[こんな人におすすめ]
かっこよくて/とにかく軽い、ディスクローターをお求めの方

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▶Swissstop Catalyst PRO
 [①アウターローター]ステンレス
 [②インナーローター]アルミ
 [実測重量(160mm)]143g
 [価格]ちょい高め
 ※店主使用パーツ

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従来のリムブレーキ方式の頃からブレーキ関連パーツで信頼性の高いパーツを数多く販売しているswissstop。
手にとって分かるのはその無骨で堅牢な造りでしょうか?
素材については他社と同じような構成ですが、カッチリとした真面目な造りをしています。
実際に使ってみてもカッチっとブレーキが掛かるので安心感があります。
音鳴きもし難いような気がします。

今回紹介したモデルは真ん中のグレードで、より軽量化したレーシーなモデルと、造りを簡素化した廉価版モデルがあります。

[こんな人におすすめ]
安心できる信頼性の高い、ディスクローターをお求めの方


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▶BBB BBS-121 CENTERSTOP
 [①アウターローター]ステンレス
 [②インナーローター]スチール
 [実測重量(160mm)]152g
 [価格]安め
 ※店主使用パーツ

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低価格ながら必要十分な性能で、当店でも人気のある製品です。
一時期と比較して少し価格が上昇してしまいましたが、今でも安価に耐久性と整備性の高いディスクローターをお探しの方にはおすすめしております。
少し重量がありますがこうして比較して見るとそんなに変わらないですね笑

[こんな人におすすめ]
そんなに高い物は要らないけど安全性はちゃんとある、ディスクローターをお求めの方


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今回は以上です。
今回は素材と見た目、メーカーの売り文句からの推測が中心で、温度を測ったりの裏付けは取ってはいませんが強ち間違いではないのではないかと思っております。

ディスクローターの選び方…というか見方の参考にしていただけたら幸いです。

店頭では実物を見ていただくこともできますのでぜひお気軽にご来店ください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。


じてんしゃ屋フレーシュ
藤田
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